株式会社祭り法人射的は、一人ひとりそれぞれ違う“ステキ”な個性を発信していく出版レーベル「射的文庫」を立ち上げました。記念すべき第一弾の書籍として、木村伊兵衛賞受賞の写真家 田附 勝さんによる初の私小説的作品集『ママ』を発売します。

「なぜパッチワークを50年以上も続けてこられたのか、聞けないまま母は亡くなってしまった」
作者が育った家には、母親がつくったパッチワークがあふれていた。当時は古布を再利用する日常的な文化もあり、パッチワークは家の中で楽しめる母親たちの趣味として広く親しまれていた。時間に余裕が生まれた時代でもあり、海外文化の影響もあり、ある種の「幸せ」や「平穏」を象徴するようなものだったのかもしれない。しかしながら、作者の暮らしの中には「あいつ」による家庭内暴力があり、離婚から再婚と、一般的な「幸せな家庭」とは異なる日常があった。
母が病に襲われた知らせを受け、看病や介護、そして最期の別れに至る1年の間、作者がしばしば訪れた母親の暮らす家は、昔と変わらず、母が作ったパッチワークで彩られていた。どんな想いでパッチワークを続けてきたのだろうか。何を繋ぎ、縫い留めようとしたのか。声にならないものは、どこかにたどり着いたのだろうか。作者の全身に、複雑に絡み合った思いが疾走した。
『DECOTORA』や『東北』、『KAKERA』などの著作で独自の視点で撮り続けてきた作者が、本書のテーマとして初めて自らの家族と向き合うことになった。母の人生そのものとも言えるパッチワークを撮り下ろした、私小説的な作品集である。それでも、すべての人が「ママ」の存在に改めて気づくことになるだろう。




『ママ』
発行:2025年11月30日|判型:A5変形|本文:64 頁袋とじ(128枚綴じ)/6頁方観音貼り|製本:PO寒冷紗巻き/縦入れスリーブ(活版印刷)|言語:日本語 / 英語|著者:田附 勝|発行者:種岡桂子|発行所:株式会社祭り法人射的(射的文庫)|印刷:株式会社山田写真製版所|製本:株式会社望月製本所|アートディレクション &デザイン:吉田昌平(白い立体)|編集:射的文庫|編集協力:松本知己(T&M Projects)|翻訳:レイマン・アウ|価格: 4,800円(4,364円+税)

射的文庫
射的文庫とは、ローカルを拠点にクリエイティブな暮らしと働き方で、会員みんなとオモシロくつながり、HAPPY・HAPPYで豊かなめぐりを起こすコミュニティーサービス、<くらしごとユニオン>から生まれた出版レーベルです。一人ひとりそれぞれ違う“ステキ”な個性を、ただただ推し活のように押し出したい一心で、全国流通の書籍はもとより、リトルパブリッシング的な作品集から絵本やエッセイまで、良い意味で縛られることなく節操なく“人と想い”をどんどこ押し出します。出版そのものが素晴らしい未来作りになりえると、その可能性に大いに期待して、「本」という古いようで私たちにとっては新しいメディアとしての表現が、ここから始まります。
『ママ』
すべての人間には「ママ」がいる。
写真家・田附 勝が初めて自らの家族をテーマに撮り下ろした私小説的作品集。

著者/田附 勝
Tatsuki Masaru|1974年、富山県生まれ。電飾を施したトラックとそのドライバーたちを9年に渡り撮影した写真集『DECOTORA』を2007年に発表。東北の地を足繁く訪ね、自然への畏敬とともにある営みを撮り続けた作品集『東北』(2011年)で、第37回木村伊兵衛写真賞を受賞 。震災後の鹿猟師を捉えた『その血はまだ赤いのか?』そして『「おわり。」』、さらには暗闇に佇む鹿を写した『KURAGARI』を刊行。2016年には八戸で漁師を追った『魚人』、近年は発掘当時の新聞紙に包まれ博物館などに収められた縄文土器片を撮影し、折り重なる時間と空間を写し出した『KAKERA』を2020年に発表。
アートディレクション&デザイン/吉田昌平
Yoshida Shohei|1985年 広島生まれ。紙や本を主な素材としたコラージュ作品を数多く制作発表する。その他に「白い立体」としてエディトリアルを中心としたデザイン、アートディレクションを担当。作品集に『KASABUTA』(WALL/2013)、『Shinjuku Collage』(numabooks/2017)、『Trans-Siberian Railway』(Shiroi Rittai/2021)がある。
『ママ』発売に寄せて/発行人/種岡桂子(株式会社 祭り法人 射的)
約2年前に自社事業のくらしごとユニオンを立ち上げ、その活動の中で田附勝さんに出逢いました。出逢った当初、時代背景や家族構成など近いこともあり、またケースは違えども母親が病気になり変わってゆくその様子を家族として関わるという経験を通して、お互いの意見を率直に聞き、自分自身の気持ちを語ることでより深く理解や共感が生まれてゆきました。
田附さんの生み出す力に触れてみると、田附さんに自分の在り方を託してみたいという思いが強くなり、彼の作品を通して自分自身の生きた証を残したいという想いにかられ、その思いをそのまま正直に伝えたところから、作品集作りの具体的なプランが動き出しました。
家族、兄妹、愛、苦しみ、悲しみ、怒りなど何度も語り合うことで、田附勝さんの全てをさらけ出し葛藤し、向き合い変容してゆく姿は、様々な人の人生のどこかに大きく共振させるものがあると確信しています。
この作品集は、最初に写真をただ流れのまま見てみる、その後に文章を声に出して読んでみて、またゆっくりと写真の細部まで見てみると、紙の柔らかさや質感、本のつくりに触れた感覚そのものが、子供時代の心の動きや、母から感じた人としての感情など、皆さんの内側にある何かを刺激して、その当時に戻り自分で自分を手当てするそんな体験に繋がってゆくのではないかと思っています。
『ママ』販売店情報
オモシロ市場キザシにて、11月30日より先行予約開始。
キザシからのお申し込みの方には漏れなく、特製ポストカードをプレゼントいたします。

●東北
KANEIRI Museum Shop(青森県)
BOOKNERD(岩手県)
planter(岩手県)
KANEIRI Museum Shop 6(宮城県)
曲線(宮城県)
TUAD STORE(山形県)
●関東
PEOPLE BOOKSTORE(茨城県 つくば市)
青山ブックセンター(東京都 渋谷)
flotsam books(東京都 杉並)
NADiff BAITEN(東京都 目黒)
代官山 蔦屋書店(東京都)
銀座 蔦屋書店(東京都)
東京堂書店(東京都 神田)
丸善 丸の内本店(東京都)
stacks bookstore(東京都 神田)
ジュンク堂池袋本店(東京都)
●中部
ON READING(愛知県)
●近畿
誠光社(京都府)
Calo Bookshop & Cafe(大阪府)
●中国地方
READAN DEAT(広島県)
●中国地方
高知蔦屋書店(高知県)
●online
オモシロ市場キザシ
◆『ママ』発売記念ステッカー
『ママ』発売記念・名刺サイズの「ママ パッチワーク・ステッカー」が完成しました。販売店などで配布中です。*無くなり次第終了とさせていただきます。

『ママ』関連情報
◆田附 勝「ママ」- 森岡由利子の陶芸とともに
2025年12月13日(土)- 2026年1月30日(金)
火曜-土曜 12:00 – 18:00 / 日曜・月曜・祝日休
年末年始:2025年12月23日- 2026年1月10日 休廊
GALLERY SIDE2
〒106-0032 東京都港区六本木 7-3-25
◆ラヂオ・ママ
2026年5月の母の日に掛けて、<射的文庫>のPodcast<射的文庫ラヂオ>では、作家の田附さんをホストに、森岡由利子さん(陶芸家)、志賀理江子さん(写真家)、村上由鶴さん(写真研究者)、島崎奈央さん(『暮しの手帖』編集長)、奥脇嵩大さん(青森県立美術館 学芸員)などをお迎えしての対談放送や、書店などでのトークイベントを予定しています。詳しい日程は射的文庫のページ、<くらしごとユニオン>のSNSよりご確認ください。
射的文庫
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くらしごとユニオンInstagram
「くらしごとユニオン」とは、

<くらしごとユニオン>は、ローカルな意識を持ちクリエイティブに くらし・はたらく、みんなのゲンキダマを集めて、アカルイミライを作る、祭り法人射的が運営するコミュニティーサービスです。クリエイターのコーチングやコンサルティング、会員同士のマッチングングやオンライン・オフラインイベント、商品企画、オンラインショップでの販売、podcastや出版による情報発信を通して、誰もが誰かの役に立つ「めぐる」コミュニティーが拡大中です。


【この件に関するお問い合わせ】
株式会社祭り法人射的 〒024-0031 岩手県北上市青柳町2丁目1番3号
tel : 0197-62-6700 fax : 0197-62-6701 担当:高橋
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